日本一の標高を誇る霧島連山の山頂火口湖「大浪池」

46.鹿児島県

えびの高原から鹿児島県側に少し移動したところにある火口湖、大浪池

池を擁する火山の標高は1,412m、湖面の標高は1,241mと、山頂火口湖としては日本で最も高い位置にある湖とされている。

池の周辺は火山だらけ

大浪池へは、県道脇にある登山口から山を登っていく。

実質、火口壁を登ることになるので傾斜はかなり急。

登山道には警告看板が立てられているが、これは近くの新燃岳と硫黄山が噴火したことによるもの。

新燃岳からわずか3kmしか離れていない大浪池にとっては、無くてはならない不可欠な存在なのだ。

登山道を登った先には、コバルトブルーな水面の大浪池と、その正面に韓国岳が見えてくる。

あれもれっきとした活火山の一つだ。

韓の国が見渡せるほど眺めが良いことから「韓国岳」という名がついたそうだが、1843年に薩摩藩が編纂した三国名勝図会によれば、「山頂付近は植生が無く空虚の地である」ということで“虚國嶽(からくにだけ)”とも呼ばれていたのだそう。

なお、実際に韓国は見えない。

大浪池の由来

三国名勝図会では「大浪池」の名は湖面が波立つ様子から由来したと言われているが、もう一つの由来が存在する。

その昔、この池のふもとの村に子宝に恵まれない夫婦がいた。

そこで夫婦が山の神様に祈ったところ、間もなく美しい女の子を授かり、お浪と名付けた。とっても可愛がられ、美しく成長していったお浪だが、ある夜、池に飛び込んで消えてしまった。

お浪はこの池の竜王の化身で、夫婦の熱心な祈りに応えて娘となっていたのだ。

それから池は「お浪の池」と呼ばれ、やがて「大浪の池」と転じたとされている。

今日のあとがき

スウ
スウ

火口壁を登っていくので割ときつい道のりですが、眺めは最高!

大浪池から韓国岳へ登るルートも整備されていました。

スポット情報

大浪池

所在地:鹿児島県霧島市牧園町高千穂
駐車場:有り
営業時間:特になし
料金:特になし