えびの高原から鹿児島県側に少し移動したところにある火口湖、「大浪池」。
池を擁する火山の標高は1,412m、湖面の標高は1,241mと、山頂火口湖としては日本で最も高い位置にある湖とされている。
池の周辺は火山だらけ
大浪池へは、県道脇にある登山口から山を登っていく。
実質、火口壁を登ることになるので傾斜はかなり急。
登山道には警告看板が立てられているが、これは近くの新燃岳と硫黄山が噴火したことによるもの。
新燃岳からわずか3kmしか離れていない大浪池にとっては、無くてはならない不可欠な存在なのだ。
登山道を登った先には、コバルトブルーな水面の大浪池と、その正面に韓国岳が見えてくる。
あれもれっきとした活火山の一つだ。
韓の国が見渡せるほど眺めが良いことから「韓国岳」という名がついたそうだが、1843年に薩摩藩が編纂した三国名勝図会によれば、「山頂付近は植生が無く空虚の地である」ということで“虚國嶽(からくにだけ)”とも呼ばれていたのだそう。
なお、実際に韓国は見えない。
大浪池の由来
三国名勝図会では「大浪池」の名は湖面が波立つ様子から由来したと言われているが、もう一つの由来が存在する。
その昔、この池のふもとの村に子宝に恵まれない夫婦がいた。
そこで夫婦が山の神様に祈ったところ、間もなく美しい女の子を授かり、お浪と名付けた。とっても可愛がられ、美しく成長していったお浪だが、ある夜、池に飛び込んで消えてしまった。
お浪はこの池の竜王の化身で、夫婦の熱心な祈りに応えて娘となっていたのだ。
それから池は「お浪の池」と呼ばれ、やがて「大浪の池」と転じたとされている。
今日のあとがき
火口壁を登っていくので割ときつい道のりですが、眺めは最高!
大浪池から韓国岳へ登るルートも整備されていました。
スポット情報
スポット名 | 大浪池 |
所在地 | 鹿児島県霧島市 |
営業時間 | 特に無し |
料金 | 特に無し |
駐車場 | 有り(無料) |