休業中の「霧島いわさきホテル」周辺の廃れっぷりが凄まじい件

46.鹿児島県

霧島いわさきホテルとは、霧島温泉郷にある地上9階・地下1階建ての大型ホテルだ。

元々はホテル林田温泉という名前だったが、経営元の林田グループが破綻したことでいわさきグループに経営が引き継がれ、1999年以降から「霧島いわさきホテル」として営業していた。

しかし2011年に発生した東日本大震災を受けてホテルの耐震診断と公表が義務付けられたことや、人手不足などの問題から、いわさきグループはホテル事業全体を見直すと発表。

霧島いわさきホテルは2017年11月6日をもって休館し、新館を残してあとは建て替えを行うという。

ホテル跡へ

人気も何もない空き地。

ここは営業当時、霧島いわさきホテルの駐車場だったところだ。

路肩に放置された板がそれを示している。

霧島いわさきホテルの入口。敷地内は解体業者が入っているため立入はできない。

その横には、“日本でも1、2位を誇る広さ3000㎡の大浴場”と書かれた、林田温泉時代から存在するであろう看板が立っていた。

昔は霧島温泉郷にもこういった規模の大きいホテルや旅館がけっこうあったらしいが、そのほとんどは時代の流れに取り残されて閉業を余儀なくされてしまった。今では近年できたコンパクトな隠れ家風の旅館や生存競争に打ち勝った数少ない大規模ホテルが残るのみである。

かつて旧館(1号館・2号館)があったところは、完全に取り壊され更地になっていた。

一方で、耐震基準をクリアした新館(3号館)だけはきれいに残っている。

貴重なホテルの断面だ。

色々と残念なホテル周辺

ホテル周辺は物凄く寂れていた。といっても休館前からそうだったのかもしれないが。

道路沿いに建つ家々の何軒かは人が住んでいるものの、それ以外は朽ちた廃屋のみが残されていた。

こちらの家は元々2階建てだったようだが2階部分は一部を残して崩れてしまい、玄関だけでも安全対策をとトラロープで塞がれている。

ホテル入口のちょうど真正面にある廃墟。

建物に残った文字の跡を見るに、こちらの建物は「霧島歴史民俗資料館」であったらしい。2018年の時点で閉業して久しい様子。

玄関部分はガラス張りのため、入らなくとも中の様子が確かめられる。

少なくとも中まで朽ちているのは確実なようで、壁や天井が一部崩れかけているのが見えた。

中でもひと際目を引いたのがこの廃屋。あばら家なんてレベルじゃないぐらい損傷が激しく、まだ崩れていないのが不思議なくらいだ。

ネット上の情報によれば、昔ここは「高〇荘」という旅館だったらしいが…真相は不明。(〇字は伏せてあって分からない)

ていうか…歪んでない?

この建物の隣に路地があったので、おそらくその先にも何軒か同じような廃屋があると思われるが、こんな状態の家のほぼ真下を通ると考えると、とても行く気にはなれなかった。

その右隣の廃屋、屋根の位置が低いのでこれは低地に建っているものかと思いきやそうでもなく、長い年月をかけた末に全壊しただけのようだ。

おそらく、ここに残っている廃屋は遠からずこんな運命をたどるのだろう。

▲ 写真は後日撮影したものです

そして、ホテル跡からちょっと上ったところには、こんな感じのマンションのような廃墟が道路脇に佇んでいるのだ。
すべてを写真に収めてはいないが、少なくとも3~4棟はあるだろう。

おそらく林田温泉時代からある社員寮だったのだろうが…今では薄暗い森の中に朽ち果てた廃墟が残るだけの光景となり、夕方に通るととてつもなく不気味で怖い。

今日のあとがき

スウ
スウ

今は休業中の霧島いわさきホテルが営業再開したとして、ホテルの目の前にあるのが廃墟群というのが…。

といっても、これって空き家問題の範疇なので行政の方に任せるしかないのでしょうね…。

スポット情報

霧島いわさきホテル

所在地:鹿児島県霧島市牧園町高千穂
営業時間:休業中(2023年時点)
ウェブサイト:霧島いわさきホテル 【公式ウェブサイト】