新川渓谷にて
霧島市街地を流れる天降(あもり)川を遡っていくと、「新川渓谷」というところに到達します。
名の知れた…という訳ではありませんが、実際に訪れてみるとなかなかの迫力。
渓谷沿いは比較的整備されており、道路脇の駐車場に車を停めて遊歩道を散策できる模様。
木々の緑色(冬なのでほぼ茶色だけど)と川面の藍色が印象的。
ここから少し離れたところには安楽・妙見温泉郷があるだけに、用水路から流れてくる水は温泉成分を含んでいるのか土壌を黄土色に変色させていました。
その後、遊歩道を進んでいくと足湯らしきものが!
…といっても案内板によると足湯ではなく、こちらはいわゆる見て楽しむ温泉との事。
この日は肌寒かったので試しに手を湯に入れてみると、ぬるめの温度でしたがかじかんだ手が解凍されていくのを感じました。
廃墟と廃橋
ここまで新川渓谷についてお伝えしてきましたが、その対岸には何かの跡があるようです。
崖の上には薄い板状のものが有ったり…
階段らしきものも。
さらに遊歩道の終端部では、錆びた橋が架かっていました。
橋は人の立ち入りが出来ないように有刺鉄線で塞がれていて、おまけに長い年月を経て自然に呑み込まれつつある様子。
橋の先には何やら小屋もあるようで…。簡素な造りで、内部は何やら茶色のもので覆われているように見えます。
廃墟の正体は…
実はこの辺りには炭酸泉であるラムネ温泉が湧き出しており、一昔前までは温泉施設があったようなのです。
あの茶色い小屋はまさにそれで、あそこから源泉が湧いているのだそう。
国土地理院|空中写真(1975年1月撮影)を加工・引用
1975年に撮影された新川渓谷の空中写真を見てみると、国道223号から源泉小屋に向かって小路がのび、その先にも建物が連なっているのが確認できます。
おそらく、これがかつてのラムネ温泉の姿なのでしょう。橋もきっとそれに関連するものと思われます。
今日のあとがき
昔はあそこに温泉宿があって、多くの人が泊まっていたと考えると哀愁を感じます…。
鹿児島には、今はもう廃れてしまった温泉がここに限らず割と存在するんですよね。
スポット情報
スポット名 | 新川渓谷 |
所在地 | 〒899-6507 鹿児島県霧島市牧園町宿窪田 |
営業時間 | 特に無し |
料金 | 特に無し |
駐車場 | 有り(無料) |
トイレ | 無し |