【鹿児島】坂本龍馬も訪れた「犬飼の滝」と日本最古の露天風呂「和気湯」に行きました

46.鹿児島県

ひとくちスポット紹介

スポット名犬飼の滝・和気湯
所在地鹿児島県霧島市牧園町下中津川
概要【犬飼の滝】
中津川の中流にある滝。
断崖の間から見える1つの滝筋はなんとも圧巻。

【和気湯】
奈良時代より湧き続けるとされる日本最古の野湯。
神護景雲3(769)年の宇佐八幡宮神託事件で左遷された和気清麻呂公が入浴したといわれている。

2022年3月27日、天気は晴れ。

今回紹介するのは、鹿児島県霧島市にある「犬飼の滝」というスポット!

高さは36m、幅22mとなかなかに大きい滝。
その昔、幕末の志士である坂本龍馬とその奥さんも、新婚旅行でここを訪れたといわれています。

そして、そこから少し歩いた所には日本最古の露天風呂ともいわれる「和気湯」という温泉も有るので、そちらも併せて紹介したいと思います!

犬飼の滝

滝の傍を通る県道470号線の道路脇に駐車場があるので、そこに停めさせてもらいましょう。
近くには滝見台も有ったので覗いてみると…。

滝がちょっとだけ見えてはいますが、これだと物足りないですね…。

滝壺の辺りまでは遊歩道が整備されているので、そこまで行ってみましょう。
かなり急な坂道ですが、降り口には杖が用意されているので持っておくと良いかも。

駐車場から滝壺までは300mほど。
距離が地味に長いのと、川が近いせいかジメジメするのですぐに汗ばんでしまいます。

歩く事およそ5分。

滝壺展望台があるデッキに辿り着くと、いきなり滝が見えてきました!
前日に雨が降ったせいか、水量もかなり多め。

それにしてもすごい景色。
どことなく、ゲームの中の風景みたく思えてしまいました。

一旦戻る

滝壺から一旦来た道を戻ると、こんな感じの分岐が現れます。
和気湯は写真左側の道を行ったところに有るようです!

ただ、そこまでの道はけっこう荒れ模様。
春にもかかわらず、既に道のど真ん中にクモの巣が張られていました。

踏み跡があるので少なからず人の往来はあるようですがね…。

和気湯

スマホが圏外になる中、分岐点から700mほど進むと和気湯が出現!

湯は白く濁っていて比較的ぬるく、底の方から温泉が静かに湧き出していました。
もともと湯温の低い温泉でしたが、土砂の流出によってさらに水温が低下し、今は入浴不適とされているようです。

<平成24年現在の状況>

河川増水により 浴槽横の体積土砂が流出し温泉がわき出る”湯筋”が変わってしまったようです。
そのため、浴槽内の湧出量が減少し新鮮なお湯がたまらなくなっているため
湯温も低く(入浴施設ではありませんが)入浴には適していない状況です。

妙見温泉観光協会★和気湯 より一部引用

そのせいか、かつて設けられていた洗面器や木製の囲いは完全に撤去され、今では温泉の周りがロープで囲まれているのみとなっています。

日本最古の露天風呂と言われるわけ

今から1,000年以上も前の奈良時代、和気清麻呂(733~799)と呼ばれる貴族がいました。

神護景雲3(769)年、九州の宇佐八幡宮で「弓削道鏡(以下:道鏡)を次期天皇にせよ」という神のお告げを受けたと報告が上がります。
…ちなみに道鏡は僧侶であって皇族の方ではありません。

で、その確認のために女帝である称徳天皇の命で和気清麻呂が派遣されることになるのですが…。

いざ宇佐八幡宮に行って確かめてみると、実際にはそれとまったく逆の内容のお告げでした。

我が国は開闢(かいびゃく)以来、君臣の分定まれり。臣を以て君と為すこと未だあらざるなり。天津日嗣(ひつぎ)は必ず皇緒を立てよ。無道の人は宜しく早く掃除すべし

※我が国は国が出来て以来、君主と臣下の関係は定まっていて、臣下が天皇になることは今までに無いこと。必ず天皇には皇族をたてなさい。そうでない人(道鏡)はすぐに追い出しなさい。

もともと「道鏡を天皇にせよ」とお告げがあったと虚偽の報告をしたのは、道鏡の弟にあたる弓削浄人。
弟もまた、道鏡が天皇になることを望んでいたのでした。

和気清麻呂は、称徳天皇に改めて授かったお告げの内容を報告しました。

すると、道鏡を次の天皇にする気満々だった称徳天皇は逆上し、彼の名を別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)と改名させたのち、大隅国(現在の鹿児島県東部)に流罪に処してしまいました。

そして野望が砕かれた道鏡もまた恨みを募らせ、彼の足を負傷させたうえで暗殺を試みたのです。

なんとか暗殺の手を逃れ、命からがら大隅国に辿り着いた和気清麻呂はこの和気湯に入浴し、近くにある石に腰掛けたと言われています。

「腰掛石」に建立された碑

この出来事から、既に奈良時代にはこの温泉が存在していたとされ、日本最古の露天風呂と言われるようになったんですね。

今日のあとがき

スウ
スウ

記事の後半でお届けした和気湯ですが、実はすぐ近くの川沿いでも温泉が湧いているとのこと!

鹿児島にはこういう天然の温泉がけっこう多い気がします…。

スポット情報

スポット名犬飼の滝・和気湯
所在地鹿児島県霧島市牧園町下中津川
営業時間犬飼の滝:特に無し
和気湯:日の出~日没
料金特に無し
駐車場有り(無料)
トイレ無し