塩田とは、大量の海水を蒸発させて塩を取り出す場所のこと。
かつては貴重な塩を生産するため日本各地に塩田があったものの、1970年代初頭に安定的かつ低労力な製法が確立されたことで、塩田は姿を消していきました。
今回紹介するスポットは、鹿児島県指宿市の伏目海岸にある「山川製塩工場跡」。
ここでもかつては塩田での塩の生産が行われてきましたが…その方法は、通常の太陽熱に加えて湧き出す温泉の熱を使ったもの。
温泉地ならではのユニークな製塩が行われた跡が、今もなお残されているようです。
山川製塩工場跡の場所
山川製塩工場跡は、温泉施設「ヘルシーランド露天風呂 たまて箱温泉」の敷地内にあります。
駐車場や遊歩道が設けられていて、誰でも訪れることができる様子。
実際に行ってみた
2026年2月1日、天気は晴れ。

駐車場脇に設置された立派な案内板。
この先に工場跡があるようです。

煙やっば
厳密には、この辺りで湧き出ている「伏目温泉」の蒸気なのだけど…それにしたってすごい量。
泉温は100℃と超激熱で、指宿市内で湧く温泉の中で最も熱いといわれています。
これ程のものが湧き出すだけあって、すぐ近くには砂蒸し風呂を体験できる施設も建っているようです!

1分ほど歩いたところで、塩田らしきものが見えてきました。
今も残る塩田跡

小規模ですが、塩田はほぼ当時のまま!
温泉が張り巡らされ、奥のほうではうっすら蒸気がのぼっていました。

塩ができてる?

温泉が溜まっている場所。
「いかにも温泉ですよ」という感じのターコイズブルーがめっちゃ鮮やかで綺麗…。
山川製塩工場の歴史
最後に、この製塩工場の歴史についてまとめて記事を締めたいと思います。

伏目海岸における製塩事業の始まりは、昭和18(1943)年のこと。
三啓化學工業(現:サンケイ化学)が温泉を用いた製塩方法に着目し、工場が設置されることに。
その翌年からは本格的に稼働していくこととなります。
しかし、時は流れ1950年代。
国内では製塩技術の向上によって塩の生産量が増えたものの、今度は供給過多レベルにまで増えすぎてしまう事態に。
この頃から各地で塩田の廃止が進んでいきます。
山川製塩工場もまた時代の波を受け事業の存続が困難となり、昭和39(1964)年3月に操業を停止しました。

塩田そのものが廃止された現代日本において、温泉熱を利用した塩田跡とその泉源が現存しているのは特に珍しいこと。
当時の様子を伝える貴重な産業遺産として、こうしていまも保存されています。

地球のエネルギーを感じられる場所でした!
すぐ近くには温泉施設や砂蒸し風呂が体験できるところもあるので、それと併せて訪れるのがベストかも。
スポット情報
| スポット名 | 山川製塩工場跡 |
| 所在地 | 〒891-0511 鹿児島県指宿市山川福元3340‐2 ※「たまて箱温泉」敷地内 |
| 駐車場 | 有り |










