宿が解体された今でもなお温泉が湧き続ける「明礬温泉跡」

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ひとくちスポット紹介

スポット名明礬(みょうばん)温泉跡
所在地〒899-6603 鹿児島県霧島市牧園町高千穂
概要かつてここに温泉宿が有ったが、昭和46(1971)年の台風19号の被害を受け廃業。
現在は木碑が立っているのみとなっている。

明礬(みょうばん)温泉とは、鹿児島県霧島市から宮崎県えびの市へ続く県道1号線の途中にある温泉である。

近くにある明礬山から湧出しているためこの名がつけられ、明治2(1869)年頃には温泉宿が建設されたが、昭和46(1971)年8月に台風19号が接近した際、山崩れに見舞われたためやむなく閉業したのだそう。

現在では数km下流にある霧島ホテルがここの泉源を利用しているという。

明礬温泉の痕跡

今から半世紀以上前には既に閉業しているため、建物はすべて解体され何も残っていなかった。

おそらく、写真右側の土手の上に建物が建っていたと思われる。

「みょうばん温泉跡」と書かれた旧牧園町教育委員会の木碑。風化が著しい。

少なくとも現在、ここが明礬温泉だったことを示す明確な物はこれだけと思われる。この奥にある土手を探せば何かあるかもしれないが、社有地のため立入は禁止されている。

解体時期

閉業したのは1971年あたりとされるが、解体された時期については確たる情報が無い。

国土地理院|空中写真(1976年10月撮影)より切取・引用

こちらは1976年に撮影された明礬温泉付近の写真。

この5年前に台風が襲来しているが、まだ複数の建物があるのが確認できる。

国土地理院|空中写真(2000年1月撮影)より切取・引用

一方、2000年に撮影された写真では建物らしきものは確認できないので、全建物の解体はこの間に行われたと思われる。

今日のあとがき

スウ

宿なき今でも温泉は湧き続けており、一部は川に注がれている模様。
実際に入浴している人とも鉢合わせました…。

スポット情報

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この記事を書いた猫

九州地方に住むケモノ。
愛車でドライブを楽しむかたわら、2022年より観光スポット紹介と旅行記を兼ねたブログ「けものたび」を開設。

2022年:本土最南端「佐多岬」到達
2023年:日本最低峰の一つ「天保山」制覇

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