県道446号とは?
今回走る「鹿児島県道446号十三谷重富(じゅうさんたにしげとみ)線」は、鹿児島県霧島市から同県姶良(あいら)市へ至る総延長約31kmの県道。

基本的に山間部を通るルートのため、道幅や路面状況は安定せず。
市境付近は特に道幅が狭いうえにカーブが非常に多く、大型車は通行不能となっています。
そして、2025年8月の豪雨により道が丸ごと崩落したため約400mが全面通行止めとなり、迂回路の利用を余儀なくされている状況(2025年冬時点)。
迂回路の紹介も兼ねて、今回はこの険道を走ってきます…。
実際に走ってみた
2025年11月23日、天気は晴れ。

まだ陽の昇らない朝6時前、対向車が少なそうな頃を見計らってやって来ました。
県道446号の起点は、この県道50号を左折したところ。
信号は無く、ただ丁字路として繋がっているのみ。
最初から険道【起点~国道504号交点】

初っ端から1.5車線分の道幅しかありませんでした。
一応、この辺は木浦(きうら)集落があるようで、道路沿いには民家や畑がちらほら。

集落を抜け、山の中へ。
道路はそこまで荒れておらず、まだ完全に険道の形相ではない感じ。
崩土が発生してもしっかり復旧されている印象。

その後は片側1車線分の道幅に拡がったのち、国道504号といったん合流。
右折して薩摩川内・さつま方面へ向かいます。

国道504号との重複区間は1kmほどと、走ればあっという間の距離。
写真の十字路を左折し、快走路とはおさらばです。
道中最大の難関【野坂IC付近~堂山集落】

しばらく走ると道が二手に分かれていますが、県道446号はここを右折します。

今から向かうのは、申し訳程度の細い矢印で描かれた重富方面…。
“大型車通行不能”と書かれているあたり、「この道険しいからな」オーラが滲み出ています。

目の前にはもう幅員減少の標識が立っていますが、ここからどれだけ狭くなるか…。

せ っ
ま い
対向車が来た時の逃げ場が無く、見てくれは完全に険道のそれ。
でも路面が綺麗なのはまだ救いかな…。

前言撤回
急激に荒れ始めました。
普通に落石がゴロゴロしてるし、路面は段差がかなり酷くなってます。

亡霊のように待ち構える看板たち。
内容は写真右から順に
「不法投棄を禁ずる」
「落石注意」
「この先 崩土の恐れあり」
…といったもの。
最初はともかく、後の2つが不穏でしかありません。

ガードレールの無い道を慎重に…。
こんな山中ではスマホの電波もまともに入らず、かかってきた電話は途中で切れました(体験談)。

市境を示す看板が無いまま霧島市を抜け、姶良市へ突入。


かといって道路の様子が変わるわけでもなく、ひたすらか細い道が続きます。
そして先の豪雨によるものか、路肩が崩落しているところがぽつぽつと…。

市境から5分ほど走り抜けると、道は大きくうねりながら下っていきます。

下り坂の先には丁字路。
県道446号はここを左折します。

その後も道路に目立った変化は無いものの、堂山(どうやま)集落を通過。
久しぶりに人の営みを感じます…。
最後の難関【山花集落~県道40号交点】

続いて山花(さんけ)集落を通過。
徐々に民家の数も少なくなり、再び山の中へ入るような雰囲気。

そして現れる通行止めの看板たち。

この先が、冒頭で記した被災区間。
県道が復旧するまでの間は、封鎖地点のすぐ横を通る市道が迂回路の役目を負うことになります。
なお、2t車以上は通行不可。


迂回路は県道よりもかなり狭く、それでいてヘアピンカーブも存在するような道でした。
一部はガードレールが無いので、転げ落ちないように注意。

気づけば空はだいぶ明るくなってきましたが、森の中はまだまだ夜模様。
街灯もまだ点いたままでした。

そんな中で現れるトンネルは、「うわでた」という驚きとともにうっすら不気味さも感じさせます。

とはいえ延長はそこまで長いものでもなく、数秒程度で通り抜けてしまうようなものでした。
よく見るとトンネルの下半分が石積みというユニークな造りです。
中甑(なかごしき)トンネル
竣工年:昭和10(1935)年
延長:43.2m

トンネルを抜けてしばらく走ったところには、中甑集落が広がっています。
かつてはここにガソリンスタンドがあったのか…民家に紛れて「日石三菱」の文字がありました。
調べてみるとかなりの大企業だったようです。
ここから紆余曲折を経て誕生したのがいまのENEOSなのだそう。

その先は立派な片側1車線へグレードアップ!
明瞭なセンターラインは有るし、舗装も比較的キレイな感じ。

これまでで一番栄えているところへやって来ました!
姶良市には“北山”という大字がありますが、ここはその中心部となります。
小学校や郵便局、それに天文台も建っているみたい。

出歩く住民の姿も見え始め、徐々に人の活気を感じるようになったのもつかの間…気が付けば、また暗い狭路へ逆戻り。
森の向こうはあんなに明るいというのに…。

鬱蒼とした森をやっと抜け、ここで県道391号と合流します。
こちらもまた険道と呼ばれている路線。
狭いうえに距離も長く、大型車は通行困難とされています。
県道391号の記事はこちらをどうぞ▼


数百m進んだところで県道446号は右へ分岐。
県道391号とはお別れです。
ゴールまではあと12km。
まだまだ道のりが長いように感じますが、このうち険道区間は残り4km程度。
山さえ下りてしまえば後はこっちのもの!

狭くなったり広くなったりする道をずっと下っていくと、徐々に広々とした空が見えてきました。
いよいよ平地が近いことを窺わせます。

そして下り切った後には立派な道が!
この先は県道40号と交差し、長かった険道区間も終わり。
あとはひたすら直進して終点を目指すのみです!
ゴールは近い

この先はずーっと片側1車線。
途中でちょっとした山を越えますがこれといって支障はなく、その勢いのままに“姶良ニュータウン”の脇を通り過ぎます。

ついにお店も建ち並ぶようになりました。
1時間前まではTHE・山道の形相だった県道446号も、ここまで来れば完全に街なかの道。

そして突き当たりの交差点で県道57号と合流。
ここが県道446号の終点となります!
走破にかかった時間:1時間18分
全線を通してすれちがった車:30台以上(険道区間では3台)
おわりに
終点間際は姶良市街地に入るため、険しさを微塵も感じさせない快適な道でしたが…そこに至るまでの道がかなりハードでした。

特に野坂ICから堂山集落までの“大型車通行不能”区間がピーク。
路面の状態は良いとは言えず、こぶし大の落石が路肩にゴロゴロ転がっており、路面そのものも段差だらけのボロボロ。
道幅も特に狭いため、車同士のすれちがいはかなり厳しいでしょう。

また、路線のほとんどは山間部を通るため、土砂崩れや路肩崩落に見舞われやすい県道でもあります。
もし何らかの理由で通行する際は、事前に鹿児島県の道路規制情報を確認しておくことをおススメします。
今日のあとがき


夜明け前の険道は怖さも心細さも増し増し。
ついつい「後部座席に誰か座ってないよな」とか考えてしまいます…。
路線情報
| 路線名 | 鹿児島県道446号十三谷重富線 |
| 所在地 | 起点:〒899-6301 鹿児島県霧島市横川町上ノ 終点:〒899-5652 鹿児島県姶良市平松 |
| 現状 | 起点から姶良市街地へ下るまでの間は狭隘な道が延々続く。 市境付近の“大型車通行不能”区間は路面が特に荒れているため、通行注意。 |










