ひとくちスポット紹介
スポット名 | 佐多岬 |
所在地 | 〒893-2604 鹿児島県肝属郡南大隅町佐多馬籠 |
概要 | 九州本土最南端の場所。 岬周辺は公園として整備され、北緯31度線モニュメントや展望台が設けられている。 そのほか、本土最南端の神社「御崎神社」が建立されている。 |
佐多岬ってどんなところ?
まずは今回紹介する「佐多岬」がどんな場所かについて軽く触れておきましょう!
佐多岬がある場所は、鹿児島県肝属郡南大隅町。
大隅半島の最南端かつ九州本土最南端に位置する岬です。
まさしく最果てと呼ぶにふさわしいこの岬ですが、到達難易度はやや高めかも…。
周辺に鉄道は一切通ってないので、車での移動が原則。
大隅半島の中心部である鹿屋市から佐多岬までは1時間半近くかかりますが、看板で佐多岬までの距離がだんだん縮まっていく光景はかなりワクワクします!
ガソリンスタンドは旧佐多町の中心部にある給油所を最後に約15km先の佐多岬まで一切有りません!
僕の家族はそれで一度ガス欠寸前になったので、くれぐれもお気をつけて!
実際に訪問してみた
2022年3月19日、天気は曇り。
今いる場所は、佐多岬の手前にある「佐多岬公園」というところ!
佐多岬へ来たらここに車を停める形となります。駐車料金は無料でした(訪問当時)。
駐車場では、南国らしく立派に育ったガジュマルの木がお出迎え。近くで見るとなかなかの迫力です!
そんな佐多岬公園には、本土最南端の地だけあって見どころがけっこう有るのです!今回はその一部を紹介していこうと思います。
北緯31度線展望広場
最初に紹介するのは「北緯31度線展望広場」!
場所は佐多岬公園から約150m手前に遡ったところに有ります。
ちょうどこの辺りは北緯31度線が通過する場所であるらしく、広場にはモダンな雰囲気のモニュメントが設置されています!
ここはけっこうライダーの方が多かった印象。
みなさん愛車と一緒に記念撮影をされていて、ちょっとバイクに乗ってみたい気持ちになりました。
御崎神社
佐多岬公園にいったん戻り、ここから先は歩行者用のトンネルを抜けて園内の遊歩道を巡っていきます。
続いてやって来たのは「御崎神社」です!
こちらはまごうことなき本土最南端の神社!
それだけに雰囲気もジャングルの亜熱帯感がプラスされ、一風変わったものになっています。
大きく参道をまたぐように伸びたソテツの木や、紅白に彩られた拝殿が特徴的。
ちゃんとおみくじも有りまして、一緒に来た友達と引いてみたらどちらも末吉という結果に。
並べて撮ったのが災いしてどっちが僕のやつか分からなくなりました。
佐多岬灯台守の官舎跡地
3つ目は「灯台守の官舎跡地」。
1871年、佐多岬灯台とほぼ同時期に完成したこの建物は、灯台を維持・管理する人のための宿舎として使われました。
構造は石造りの平屋で、使われなくなった今は家屋に用いられた石壁が残されています。
広場からの眺めはけっこう良い感じ!
この日は前日の悪天候が尾を引いているせいか風が一段と強く、時折海水が強風に巻き上げられる光景も見られました。
佐多岬展望台
来た道を少し戻り、最後はスロープを上って「佐多岬展望台」へ!
展望台には部屋が設けられていて、佐多岬で見られる動植物の説明板や各方向を見渡せる窓が備え付けられていました。
でも屋上に上ってみると…めっちゃくちゃ暴風でした。
四方八方から風にあおられるのはもちろん、スマホもしっかり手に持っておかないとそのまま飛んでいきそうなほど。
展望台からの景色はというと、南側には佐多岬灯台を望むことが出来ます!
海の荒れ模様も相まって絶海の孤島感がすごい…。
天気が良ければ、ここから屋久島や種子島などといった離島の数々も見えるらしいのですが…あいにくこの日は何も見えず。
西側には、遠く離れた薩摩半島と開聞岳のシルエットも。
少し前は廃れ気味の観光地だった
実際に目で見た限りではかなり綺麗で整備された印象の佐多岬でしたが、実は少し前まで廃墟同然の場所だったそうなのです。
かつての佐多岬は、岩崎産業(現:いわさきコーポレーション)とよばれる企業が所有していました。
1960年代に佐多岬ロードパークや自動車専用の有料道路を開通させると、岬を訪れる観光客や地元住民の生活道路として使われるようになり、佐多岬は一気に観光地として名をあげるようになったのです。
ところが、時代の流れか1970年代を境に観光客が減少してしまいます。
採算が取れなくなった佐多岬ロードパークは道路や施設の修繕費も出せなくなり、どんどん廃れていくばかり…。
にもかかわらず、料金は割と高め。
この状態では観光客も喜んで来るはずもなく、結果的にさらなる赤字を生み…と、負のループがひたすら続く状態に。
佐多岬は危機的状況にありましたが、2000年代に入りいわさきコーポレーションが佐多岬一帯を南大隅町に譲渡すると、再整備の動きが高まります。それまでの有料道路は無料で開放され、園内にあった廃レストランや展望台は解体・リニューアルされることに。
リニューアルには5年ほどの歳月を要しましたが、無事完了していまに至ります。
有料化が検討されているらしい
ここまで長々と無料化うんぬんについて書いてきましたが、実は南大隅町によると佐多岬を有料化することを検討しているようです。
その理由は、遊歩道などの維持・管理、そして災害復旧にかかる費用が結構かかると…。
2024年8月現在でいつ有料になるのか、金額はいくらなのかはまだ決まっていないようですが、同町の観光スポット「雄川の滝」がすでに有料化されているのを見るに、佐多岬の有料化はほぼ確定と見て良さそうです。
それでも、ここが“本土最南端”という立派な肩書を持った場所と思うと、むしろ今まで無料で行けたことが奇跡なのかも…。
鹿児島本土の端っこに在る佐多岬は、訪れるだけでも有り余る達成感を味わうことのできるスポット!
有料化の話はさておき、ドライブや旅の目的地としては不足ないほどに魅力的な場所でした。この日はれっきとした悪天候だったので何とも言えませんが、晴れの日ならばそれはそれは綺麗な景色が見られるはず。
ぜひ鹿児島に来たら行ってみてください!
今日のあとがき
灯台を見た帰り道は、園内の観光案内所にてソフトクリームを堪能しました!
運転したあとの甘味は絶品です…!!
スポット情報
スポット名 | 佐多岬 |
所在地 | 〒893-2604 鹿児島県肝属郡南大隅町佐多馬籠 |
営業時間 | 8:00~日没(年中無休) |
駐車場 | 有り |
トイレ | 有り |