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鹿児島と宮崎を繋ぐ「国道447号線」の酷道区間を走ってみた

国道447号線

▲国土地理院|地理院地図を加工・引用

鹿児島県出水市から伊佐市を経由して宮崎県えびの市へ至る国道ですが…その途中、県境付近の道を見てみると、この部分だけ異様にグネグネとしています。

なぜこんな道になっているのかの具体的な事情は不明ですが…おそらくこの辺りは、ちょうど加久藤カルデラ(加久藤盆地)の縁にあたる部分。

急峻な地形のため、トンネルを造らずに道路を通すとなれば山肌を縫うようにする必要があり…結果的に道幅が狭く、坂道やカーブが立て続けにやってくる“酷道”状態となっているのではと。

今日はこの酷道区間について紹介したいと思います。

目次

実際に走ってみた

2025年4月20日、天気は曇り。

ここは宮崎県えびの市、JR肥薩線の真幸駅付近。

既に国道447号線上に立っていますが、この段階では2車線の道路が続いているように見えます。
青看板も「あ~伊佐まですぐ行けそうだな」と言わんばかりに普通のもの。

本当にこの先が酷道なのか信じがたいところですが、路肩を見るとなかなか香ばしい内容の看板が置かれていました。

県境より先
大型車(9m以上)通行不可
この先にUターン場所ありません


宮崎県小林土木事務所

・・・どこぞの「落ちたら死ぬ!!」のようなインパクトはないものの、それなりの酷道らしさを持っているのは確かなよう。
気を引き締めて伊佐方面を目指します。

酷道区間

走り始めてしばらくすると、道幅は一気に1車線へ。
ちょうどこの辺りで、酷道区間をトンネルでショートカットするための工事が行われている模様。

道はぐんぐん上っていき、そして森の中へ吸い込まれていきます。
人家は見当たらず、居るのは僕だけ。

こんな感じの山道がずっと続いていきます。

県境を越えて

真幸駅を出発してからおよそ20分、県境に到達!
宮崎県えびの市を脱し、ここから先は鹿児島県伊佐市となります。

道路脇には県境を示す石碑もありました。

これを見るに、当初は「県道大口真幸線」として開通した様子。
その後、現在の国道447号線に格上げされたようです。

ちなみに宮崎県となる方はこんな感じ。
こちらには案内標識が設置されていました。

薄汚れたおにぎりこと国道標識。
市名の後は「県境」とだけ書かれたシンプル表記です。

県境を越えると下り坂へシフト。

その後ほどなくして、2車線の道路へと復活!
これにて酷道区間は終了。あとは快走路が伊佐市街地へ続いていきます。

なお、ここまでで遭遇した車は対向車のワンボックス1台・後続の軽1台。
交通量は限りなく少ないですが、皆無という訳ではなさそうです。

バイパス道路が建設中

▲現道(左)と建設中のバイパス(右)

前項でほんの少しだけ紹介しましたが、この酷道区間を解消するために現在「真幸・青木バイパス」の工事が進められています。

▲建設が進む真幸トンネル

道中では完全2車線の真幸トンネル(全長2,354m)で山を貫く計画もあり、延長の長い宮崎県側から先行して掘削中。

このバイパスが完成すれば今までのような大型車の通行不能状態が解消されるのに加え、えびの市街地から伊佐方面までの所要時間も一気に短縮されることでしょう。

あの区間が国道としての役目を終えるのも、そう遠くは無いかもしれません。

スウ

かなりグネグネした山道でしたが、通れないという感じでは無かったです。
ただ、冬場だと積雪や路面の凍結があるので、通行にはご注意ください…。

スポット情報

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この記事を書いた猫

九州地方に住むケモノ。
愛車でドライブを楽しむかたわら、2022年より観光スポット紹介と旅行記を兼ねたブログ「けものたび」を開設。

2022年:本土最南端「佐多岬」到達
2023年:日本最低峰の一つ「天保山」制覇
2024年:日本最南端の電停「谷山電停」到達

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