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【鹿児島】現代アートが描かれた熊襲征伐の舞台「熊襲穴」

目次

ひとくちスポット紹介

スポット名熊襲穴
所在地〒899-5113 鹿児島県霧島市隼人町嘉例川
概要熊襲征伐の舞台になったといわれる洞穴。
また、内部の壁面には現代アートが描かれている。

「熊襲征伐」とは

「熊襲征伐」の話をご存じでしょうか。

古くは景行天皇の時代(古墳時代前期とされる)、南九州を支配していた豪族に「熊襲(くまそ)」がいましたが、朝廷に背くどうにも厄介な存在でした。

そこで登場したのが、当時16歳だった小碓尊(オウスノミコト)。

熊襲の宴に女装して紛れ込んだ彼は、首領である川上梟帥(カワカミタケル)を討ったことから日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の名をもらったといわれています。
なお、この征伐で殺された熊襲は四肢をもがれて近くの神社に祭られたとかいうグロい話もありますが…まぁ諸説ありという事で。

今回紹介するスポットは、鹿児島県霧島市にある「熊襲穴」
川上梟帥が謀殺された熊襲征伐の舞台といわれる場所です。

熊襲穴へ

2024年12月22日、天気は晴れ。

熊襲穴周辺には広めの駐車場があるので、そこに駐車。
ここから先は、洞穴に続く階段をひたすら登っていきます。足腰注意。

ラストスパートの階段の先には「熊襲隼人」と書かれた看板と門が。
人気は一切無く、自分の足音と木々がざわめく音だけが聞こえます。夕方とかに来たらかなり怖いかも…。

内部はどうなっているの?

こちらが熊襲穴!

ここまでの所要時間はだいたい5分ほど。
けっこう登った割には短時間で着いたので拍子抜けです。

熊襲穴は中に入ることができるようで、入口には照明装置のスイッチがありました。
せっかく来たことだし、スイッチを入れて入ってみることに。

▲穴の奥はぼんやり明るい

スイッチを入れても手ごたえというか明かりが点いた様子が見えなかったので「ぶっ壊れているんじゃないか」と一瞬思いましたが…洞穴の入口が折れ曲がっているだけで、照明はちゃんと稼働しているようでした。

洞穴の生暖かく湿った空気を味わいながら(?)奥へ進むと、壁一面にサイケデリックな模様が!

…といっても熊襲が描いたものではなく、こちらは平成2(1990)年に萩原貞行さんという芸術家の方が描いたもの。
いわゆる現代アートですが、一目見たときは「うわすっご…」と語彙力皆無の感想が漏れた覚えがあります。

足元が濡れているので、転ばないよう慎重に移動。

近くで見ると描き込みがスゴイ!
写真に映っているよりも広範囲に描かれているので、かなりの労力がかかっていそう…。

ぽつんと浮かぶ月の模様。

知らず知らずのうちに見入ってしまいますが、陽の当たらない穴の中に僕だけというのも怖いので、ここら辺で脱出することに。
心霊スポットの類では無いのが救いだけど、もし今ここで電気が消えたら心臓飛び出るだろうな…。

かつてはもっと広い洞穴だった

最後に、熊襲穴のちょっとした小ネタを。

壁画だらけの穴の中。
熊襲穴はここで完結かと思いきや、その奥にも真っ暗闇の空間がありました。

照明などは何もないのでそれ以上の進入はしませんでしたが…熊襲穴の入口にはこんな案内板があったので、それを紹介したいと思います。

熊襲の穴

熊襲の穴は、この地点からおよそ五メートルのところにあり、昔熊襲族が居住していた穴で、熊襲の首領、川上梟帥が女装した日本武尊に誅殺されたところで一名嬢着の穴ともいわれます。


第一洞穴は、奥行22メートル、巾10メートルで百畳敷位の広さがあり、更に右正面から第二洞穴につながっておりますが、現在入口が崩れて中へ入れません。
第二洞穴は、約三百畳敷位の広さといわれております。

かつてはあの洞穴の奥にさらに大きな空間が存在していたとのこと。

図に表すとこんな感じでしょうか。

この図を作っていて思いましたが、熊襲はこういう洞穴に住んでいて怖くなかったのでしょうか。
いつ天井が崩れてきたらと思うと、僕には無理です…。

以上、熊襲穴の様子をお届けしました。

行って帰ってくるまでの約20分間で結局誰とも出会う事はなく、ちょっとした異空間に迷い込んだようでした。
単独だとけっこう心細いので、複数人での訪問をおススメします!

今日のあとがき

スウ

この日はほぼ年末でしたが、近くにあったモミジの葉っぱは未だ黄色く染まった状態で残っていました!
こうしてみると鹿児島の紅葉って本当に遅いんだなぁ…。

スポット情報

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この記事を書いた猫

九州地方に住むケモノ。
愛車でドライブを楽しむかたわら、2022年より観光スポット紹介と旅行記を兼ねたブログ「けものたび」を開設。

2022年:本土最南端「佐多岬」到達
2023年:日本最低峰の一つ「天保山」制覇
2024年:日本最南端の電停「谷山電停」到達

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